栄養に関する情報㊾ ゼロカロリーとカロリーオフ 難消化性デキストリンとは

スーパーに行くと、「ゼロカロリー」や「カロリーオフ」の表示をよく見かけます。 これらは、厚生労働省の定める栄養表示基準を満たしていれば表示して販売することができます。 今回は、栄養表示とその関係についてお話しようと思います。

ゼロカロリー

食べ物の場合は100gあたり、飲料水の場合は100mlあたりの最大5kcal未満のもの。 ノンカロリーも当てはまります。

カロリーオフ

食べ物の場合は100gあたり、飲料水の場合は100mlあたりの最大20kcal未満のもの。 低カロリー、カロリー控えめも当てはまります。

☆カロリーオフで有名な難消化性デキストリンとは?

日本人の食生活が欧米化し、食物繊維の役割が重要視されるようになったため、 食物繊維の不足を補う目的で作られました。

水に溶けやすく、粘性が低く、異臭もなく、甘味も控えめで低カロリーのため、 見た目や味を変えることがありません。 また、他の食物繊維と異なりミネラルの吸収を阻害しません。 そのため様々な食品に利用されています。

よく特定保健用食品(トクホ)の植物繊維類を含む食品として使われており、 消費者庁(旧厚生労働省)やアメリカ食品医薬局(FDA)が安全な食品と認めています。

<効果・効能>

・食後の血糖値の上昇を抑える

・血中の中性脂肪の上昇を抑える

・肥満になるのを抑える

・腸内環境を整えて便秘を解消する

・ミネラルの吸収力が高まる

<摂りすぎは?>

摂りすぎてしまうと、お腹がゆるくなることがあります。 下痢を引き起こしてしまう可能性があるので、 糖質や脂質を摂りすぎたからといって必要以上の量は摂らないようにしましょう。

私の個人的にも血糖値や中性脂肪を下げたいために過剰に摂取するのは避けた方が良いと思います。

血糖値や中性脂肪の上昇を抑えるためには、野菜で食物繊維をしっかり摂り、 最初に食物繊維の多い野菜をゆっくりとよく噛んでたべることが大切だと思います。

<トクホ(特定保健用食品)の利用も認められています>

難消化性デキストリンは、トクホ(特定保健用食品)の有効成分として実績のある成分のため、 「規格基準型」のトクホ成分として認められています。

「規格基準型」のトクホとは、トクホのうち、過去に許可件数が多く、 科学的根拠が蓄積された指定成分が含まれている製品に許可されるものです。 そのため、消費者委員会の個別審査を受けることなく、消費者庁の事務局レベルの審査で許可されます。

・おなかの調子を整えます

・食後の血糖値が気になる方に適しています

・脂肪の多い食事を摂りがちな方、食後の中性脂肪が気になる方の食生活の改善に役立ちます

これらは、脂肪や糖の吸収を抑える働きや便の材料を増やしたり腸内環境を整えたりする働きが期待されています。 特定保健用食品にはお茶、炭酸飲料、インスタントみそ汁やスープ、ゼリーなどの 食品に含まれているだけでなく、粉末のものを飲み物をや食事にプラスするタイプの製品もあります。

まとめ

昨今、様々な魅力的な商品や成分が世の中に溢れてますが、 最も大切なことはこれらのものに頼り過ぎないことだと思います。 もちろん、時にはこのような商品や成分を補助的に使うのは良いことだと思いますが、 頼りすぎるのは危険です。

基本は食事や運動によって血糖値や中性脂肪を抑えられるほど良いことはありません。 あくまでも1つの補助的なものとして知っていただけると幸いです。