いますぐ実践しよう!痩せ体質になる方法

メジャーでウエストを計る





あの人は痩せているのに、なぜ私は痩せにくいんだろうと感じた事はありませんか?

 

体形には遺伝的な要素も関係しますが、痩せ体質になる方法を正確に実践できていないのかもしれません。メタボ気味の方やダイエットがうまくいかない方必見の痩せ体質になる方法を管理栄養士がお伝えします。

 

痩せやすい体質とは?

これまで、一般的に肥満は遺伝であるとされてきましたが、最近では生活習慣や食事の影響に注目がされています。

 

欧米型の食事や、食べたい物がいつでも手に入る便利な現代社会では消費エネルギーより摂取エネルギーが上回りやすく、必要以上のエネルギーを摂り続ける事によって痩せやすい体質から遠ざかってしまう事になります。

 

痩せやすい体質になるには、自分に必要なエネルギー量を超えない事と、痩せ体質になる生活習慣を守って実行していく事が大切です。痩せやすい体質になるためのポイントをおさえていきましょう。

 

基礎代謝が高い

基礎代謝とは、呼吸をしたり心臓を動かすなど、生命を維持する為に最低源必要なエネルギー代謝です。1日の消費エネルギー量はこの基礎代謝に家事や運動、仕事などの身体活動と食事から生まれる熱によるエネルギーを合計したもので、その60~70%が基礎代謝に相当すると言われています。

 

基礎代謝は性別を問わず加齢によって低くなっていきますが、バランスの良い食事と運動で高めに維持して行く事が可能です。基礎代謝が高いと、自ずと痩せやすい体質になります。

 

基礎代謝についての詳しい内容はこちらのコラムをご覧下さい。

基礎代謝って何?日常生活の中から基礎代謝を上げる方法 

 

いいうんちが出ている

毎日の便の状態をチェックしていますか?

 

理想的な便とは、朝食の後にいきまず気持ちよく出て、水に浮いている状態です。適度なやわらかさでバナナ状、量はバナナ1本分程度で、色はうすい茶色でにおいはきつくありません。

 

うさぎのフンのようにコロコロしている便は腸内に留まる時間が長く水分量が少なく、形のない泥のような便は腸内に留まる時間が短く水分量が多いなど、体調や食事で便の様子は変化します。

 

排便時には①回数や量②色とにおい③硬さと残便感をチェックしてみましょう。

 

痩せ体質に近づく食事

痩せ体質に近づくには、3食の食事に気を配る必要があります。最近では朝ご飯を抜く人も増えていますが、健康的に痩せるために1日三度の食事は必要不可欠なものです。

 

一生続けられない無理なダイエットはNG

痩せるためには食事からのエネルギーを減らす事が手っ取り早いと思っていませんか?

 

痩せ体質を目指すなら、炭水化物などの特定の食品を抜いてはいけません。なぜなら腸内に存在する良い菌は、米などの穀類に含まれる難消化性のでんぷんやオリゴ糖をエサにしているからです。

 

食事の回数は1日3食が理想とされています。1日3食の習慣が普及しはじめたのは江戸時代で、明治時代に定着したと言われています。1日3食食べる事が健康に良く痩せ体質を作る理由は、血糖値の急上昇を防ぎ1日に必要な栄養素をきちんと補える点です。昔流行った炭水化物抜きダイエットでは脂肪よりも筋肉が落ちてしまいます。炭水化物を抜くとすぐに体重が落ちて嬉しい気分になるかもしれませんが、実際に落ちているのは筋肉であり、脂肪ではなかったという事がよくあります

 

毎日3食食事をとる

痩せ体質になる為に大切な事は、忙しくても朝ごはんは食べた方が良いという事です。朝ごはんを抜くと昼食までの時間が空きすぎてしまうため体は飢餓状態になったと勘違いしてしまいます。

 

朝食抜きでお昼まで過ごしてしまうと急に上がりすぎた血糖値は脂肪に変わり、精一杯蓄えようとします。また、夕食の食べ過ぎも問題です。

 

時間栄養学的に、夜は食べた物が脂肪に変わりやすく体脂肪として蓄積しやすくなります。ステーキ肉や揚げ物、スイーツなど、脂肪分が多い食事は胃もたれや不眠、翌朝の食欲低下に繋がります。

 

夜はできるだけ消化の良い主食(魚、卵、豆腐、鶏肉を煮たものなど)を選ぶようにしましょう。残業などで早めに夕食が摂れない場合は7時前後におにぎりやサンドウィッチ、ヨーグルトなどの軽食をとり、帰宅してから野菜やたんぱく質を補うようなスタイルにすると良いでしょう。

 

腸内環境を整えよう

痩せ体質になる為には腸内環境を良好に保つ事が大切です。腸内環境が整っていれば消化、吸収、排泄の一連の流れがスムーズに行われます。

 

甘い物やスナック菓子の食べ過ぎ、深夜のドカ食いなどは腸内環境が悪化する原因となります。

 

腸内環境を整える働きがある食材を見ていきましょう。

 

水溶性食物繊維

豆や芋類に含まれる不溶性の食物繊維が便のカサを増やして便通を良くする一方で、水溶性の食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにしたりコレステロールの吸収を抑制して有害物質を外に出しやすくする事によって、便が体内に留まる時間を短くする働きがあります。

 

腸内細菌のエサになりやすいのは水溶性の食物繊維で、昆布、ワカメなどの海藻類やコンニャク、寒天に豊富に含まれています。

 

オリゴ糖

オリゴ糖は善玉菌のエサになり、腸内の善玉菌を増やす働きが期待されます。オリゴ糖には様々な種類があり、普段の食事から摂る事ができます。

 

イソマルトオリゴ糖

はちみつ、味噌、しょう油など

 

大豆オリゴ糖

きな粉、大豆など

 

フラクトオリゴ糖

玉ねぎ、にんにく、バナナ、アスパラガス、ごぼうなど

 

ラフィノース

てんさい糖、アスパラガス、キャベツなど

 

日本に昔から伝わる醤油や味噌といった発酵食品をはじめ、キャベツやごぼうなど親しみやすい食材に含まれているので日々の食事からも摂取する事が可能です。

 

食事はサプリメントではないため必要な量を摂るには普段の砂糖をオリゴ糖に変えてみると良いでしょう。ただし、市販のオリゴ糖はたくさん摂るとお腹がゆるくなる恐れがあるので注意して下さい。おやつにきな粉やバナナを使用するのも良いですね。

 

よく噛む習慣をつける

痩せ体質を目指すなら食事内容を気にする前にできる事があります。それは「噛む」事です。忙しい現代人こそわすれがちですが、「噛む」事は痩せ体質になるメリットが多く含まれています。

①太りにくくなる

きちんと噛む習慣があると脳の満腹中枢が刺激され、食べ過ぎを防ぎます。テレビの食レポでよく見かけるトロトロふわふわな軟らかい食べ物よりも、縄文時代から食べられていたナッツ類や繊維質の多い野菜、赤身の肉、小魚などをもっと食卓に増やしていきましょう。

 

②胃腸の働きを良くする

噛んで食べる事で脳から様々な指令が出され、胃や膵臓などの消化、吸収に関係する全ての臓器が「これから食べ物は入ってくる」という準備を始めます。その結果、消化吸収がスムーズになります。

 

③副交感神経が優位になる

食べ物を噛む事によって視床下部に刺激が伝えられ、血管が拡張して血圧が低下するなど体が休まるモードへと切り替わります。

 

食事の時間=リラックスタイムの意識はありますか?

 

忙しいビジネスパーソンは食事の時でも時間に追われ、お腹が満たされていれば良いという光景をよく目にします。理想は、20分以上かけて食事をする事です。仕事でストレスが溜まりがちだと感じる方は、1日3回の食事時間だけでも、スマホやテレビを見ずにリラックスして食事の美味しさを感じてほしいと思います。

 

麺類や丼物は食べやすい半面、噛む回数が減るのでより注意が必要です。早食い習慣がある人ほど肥満度が高い事も分かっています。

 

噛む事のメリットをこちらのキーワードで覚えておきましょう。弥生時代の卑弥呼の食事は1回の食事につき噛む回数が約4000回で、現代の620回の約6倍であったと言われています。

家族みんなで『ひみこのはがいーぜ』を覚えておくと良いでしょう。

 

ひ‥肥満予防

み‥味覚の発達

こ‥言葉の発音がはっきり

の‥脳の発達

は‥歯の病気を防ぐ

が‥ガンの予防

い‥胃腸の働きを促進

ぜ‥全身の体力向上

 

噛む回数を増やす対策としては、野菜を大き目に切る、豆類を1品増やす、弾力のあるいか、たこ、コンニャクを食材に加えるなど、できる所から工夫してみましょう。

 

パンよりお米を選ぶ

痩せ体質になりたいならば、パンよりもお米生活に変えて行きませんか?

 

なぜかと言うと、パンは脂質の割合が多い為です。ごはんに含まれる脂質の割合は全カロリーの2%程なのに対し、パンは普通の食パンでも15%と高めです。これに加え、デニッシュやクロワッサンにクリームが入ったパンや調理パンなどは更に脂質や添加物、砂糖の量が上がってしまいます。

 

何気なくコンビニやスーパーのパンを食べる習慣が、知らず知らずのうちに太りやすい体になる要素を含んでいます。

 

米は太ると思い込んでいる方や、米を減らしたくないという方は雑穀米や部付き米、玄米を選んでみてはいかがでしょうか。それらは1食分にすると安価な上、天然のサプリメントと言われるほど豊富な栄養価を含んでいます。

 

また、噛む事についてもお米に軍配が上がります。お米は粒状なので噛む動作が必要です。パンを食べてもすぐにお腹が空いた経験はありませんか?麺やパンなどの小麦製品は小麦を一度粉の状態にしているのでお米よりも消化が早く、腹持ちが良くないので代謝が上がりにくいのです。

 

水をこまめに飲む

水には栄養的なカロリーはありませんが、栄養素の95%は小腸で吸収され、水分と未消化物の食物繊維が大腸へ送られます。水分は大腸で少しづつ吸収され、未消化物はだんだんと固形状になって便として排泄されます。水分は便量を増やす為に必要ですので、忘れずに摂るようにしましょう。

 

食事以外で1日1.2リットルの水をこまめに飲むようにします。

痩せ体質になる生活習慣

食事以外にも、痩せ体質になる生活習慣を見ていきましょう。

 

食後歩く事から運動を始めよう

痩せ体質になるには、筋肉量を増やし脂肪を効率良く燃やす事が大切です。食後はついつい眠気が襲ってうとうとして横になっていませんか?

 

実は、その習慣は脂肪をため込みやすく痩せ体質から遠ざかってしまいます。食後にオススメな痩せ体質運動は、歩く事。食後のウォーキングにより血糖値の上昇がゆるやかになり、肥満防止に役立ちます。これは糖尿病の予防にも効果があります。出来れば1日8000歩を目標に歩きましょう。歩く事でお通じに必要な出す為の筋肉(腸腰筋)も鍛えられ、排便にも良い影響があります。

 

また、痩せ体質になるにはこまめに動く事も大切です。ストレス解消の為にもデスクワークの間にできる簡単な体操もオススメです。疲れを感じる前に以下のように体を動かしてみましょう。

 

・座ったまま腰をひねる(腰の運動)

・椅子やテーブルなどをつかみながらゆっくりかかとを上げてつま先で立ち、ゆっくりとかかとを下ろす(ふくらはぎの運動)

・いすに腰かけ、片方のひざをできるだけまっすぐに伸ばし、つま先は上に向けて

無理のないようにゆっくりと元の位置まで戻す(ももの運動)

姿勢を正す

パソコン作業が長くなると、ついつい前かがみの猫背姿勢になっていませんか?

 

正しくない姿勢では呼吸が浅くなり自律神経が乱れやすくなったり、内臓に負担をかけて代謝が落ちる原因となります。更に排便時に必要な筋肉が弱くなってしまうため、常に正しい姿勢を保てているか確認しましょう。立つ時も座る時も、正しい姿勢をキープする事で体幹を鍛える事がでます。

 

立つ時は、頭、肩、お尻、かかとが一直線になっているのを意識しましょう。また、座るときは、背骨がS字カーブになっている状態を心がけます。正しく座るには、座骨に重心を乗せるようにし、骨盤を立てることを意識しましょう。

 

睡眠時間を確保する

海外でも日本でも、睡眠時間と肥満の研究では睡眠時間が5時間を切ると大幅に肥満率が上昇する事が分かっています。どうして睡眠時間が短いと肥満になりやすいのかというと、満腹ホルモンのレプチンと食欲を増進するグレリンのバランスが崩れてしまうからです。

 

睡眠時間が適切(8時間)な人に比べて短い人(5時間)の方がレプチンが減り、グレリンが増える事が研究から分かっています。痩せ体質を目指すならば、睡眠時間の確保が必要です。

 

トイレに行く時間を作る

便秘は痩せやすい体質を逃してしまうだけでなく、腹痛や腹部の張り、長期間続くと食欲不振やイライラ感を引き起こす恐れもあります。忙しくて便秘気味な方は、朝食の次に大切な排便の時間を確保しましょう。

 

一般的には1日の生活リズムの中で規則的に便意が起こりますが、便意があるのにトイレに行かないで我慢してしまう癖があったりすると便秘の直接的な原因になってしまいます。規則的な排便リズムを取り戻す為にも、出る気配が無くとも直腸からの排便の指令をキャッチする為に、少しだけ早起きして朝食を摂り、便意がなくても毎朝決まった時間にトイレに座る習慣を作りましょう。

 

女性の生理周期と痩せ体質の作り方

月経のある女性は生理周期によって1ヶ月の中で体重が増えやすい時期と落ちやすい時期があります。エストロゲンの分泌量が増える生理後は体重が落ちやすいのですが、妊娠を継続する働きのプロゲステロンが多く分泌される生理前は水を蓄えてむくみやすく、痩せにくくなります。

 

このように、痩せにくい生理前にダイエットを開始してもうまくいかず、ダイエットに挫折しやすくなってしまう事を覚えておきましょう。効果が出やすい生理後には食事や運動などのダイエットを積極的に行いましょう。

 

まとめ

いかがでしたか?健康的に痩せ体質になるには、「食べないダイエット」や「〇〇するだけダイエット」のような継続が難しい方法では叶える事ができません。1日3回の食事を疎かにせず、腸内環境を見直す事や食事時間、噛む事、睡眠、運動など、これまでできていなかった事を始めてみるだけでも痩せ体質を目指す事は可能です。

 

健康的に働く為にも、自分の身体に興味を持って足りない部分を補っていきましょう。

 

社員の健康管理については、ライフサポートサービス株式会社までお問い合わせ下さい。

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執筆者プロフィール~日比野 真里奈~
管理栄養士/健康運動指導士

生活習慣病になる人を減らしたいという思いから管理栄養士を目指す。
病院や高齢者福祉施設で栄養指導や栄養ケアマネジメントの経験を積み、現在は離乳食、食育、
生活習慣病予防、女性の健康の分野で食事から健康をサポートする仕事に従事している。2児の母。