劣等感にさようなら!セルフイメージを活かしてなりたい自分に近付く方法!

手帳を持つ黒い服の女性

あなたは自分自身にどんなイメージを持っていますか?セルフイメージとは、簡単に言えば自分自身について抱いているイメージであり、そのイメージが仕事や恋愛、収入において大きな影響を与えるとされます。

 

人生を大きく左右しかねないセルフイメージについて、ご紹介していきます。

 

セルフイメージとは?

セルフイメージとは、自分自身に対する認識やイメージのことを指します。これは、自己評価、自己概念、自己意識などと密接に関連しており、個人の行動や感情、態度に大きな影響を与えます。

どんな性格をしているのか、何が得意で何が苦手なのか、そして周囲からどう見られているのか、こういった包括的な「あなた」の自分自身に対するイメ―ジがセルフイメージだと言えるでしょう。

 

セルフイメージは、ポジティブなものとネガティブなものの両方が存在します。

ポジティブなセルフイメージを持つ人は、自分に自信を持ち、挑戦を恐れず、失敗から学び成長する傾向があります。

一方、セルフイメージがネガティブである人は、自分を否定的に捉え、自信を持てず、挑戦を避けることが多い傾向にあります。

 

自分に自信がないイメージのまま大きなプロジェクトを任されても「自分に任せられても失敗してしまう」というイメージを持っているので、そのイメージ通りに失敗しやすくなり、結果的に消極的な性格が作り上げられるのです。

 

逆にセルフイメージがポジティブな人が大きなプロジェクトを任された場合、「自分に任せられたらなんとかなる!」というイメージの元、さまざまな試行錯誤の末きっと成功へと導くことでしょう。

 

こうして、セルフイメージが高いか低いかによって、人生のあらゆる側面に影響を及ぼし、職業選択、人間関係、健康、幸福感などに大きな違いをもたらすことがあるのです。

 

 

「セルフイメージ」を日本語できちんと捉えてみると…

セルフイメージは日本語で「自己認識」と表記されることが多くあります。もちろん正しいのですが、「自己を認識」する視点だけが果たしてセルフイメージなのかと言われると疑問が残ります。

 

というのも、セルフイメージは、幼少期からの経験、教育、他者からのフィードバック、社会的な影響など、多くの要因によって形成され、変化していくからです。

 

たとえば、幼少期に親や教師から肯定的な評価を受けることで、ポジティブなセルフイメージが形成される一方、事あるごとに否定をされ続けた場合、ネガティブなセルフイメージが形成されます。

 

また、周囲が持つあなたのイメージが、あなた自身のセルフイメージとして定着することもあります。

 

想像してみてください。周囲から「いつも明るい人でいいね」と言われたなら、あなたは努めて明るくいようとするのではないでしょうか。それが習慣化し、明るいあなたを創り上げているのであれば、そのセルフイメージの視点は自分自身ではないということです。

 

つまり、セルフイメージは自己認識だけではなく、他者認識も含まれた包括的な「自己像」と言い換えることができるでしょう。

 

 

セルフイメージはどう形成される?

セルフイメージは自らひとりで作り上げるものではありません。「教育」「環境」「常識」「経験」「学習」の要素と、他人からの評価も合わさり作り上げられます。

 

子供の頃から現在に至るまで、日常生活で経験した全てのことがあなたを創り上げるといって過言ではありません。

 

子供の頃の成功や失敗は、困難な状況に陥ったときに乗り越えられるのかそれとも回避するのかなどと直結し、それらの経験が自己評価や自己認識に影響を与えるのです。

 

また、自己肯定感の側面でセルフイメージを捉えるならば、日本の文化的背景がセルフイメージの低さに関係する場合もあります。

 

「皆が同じであること」を良しとされる傾向にある日本の教育では、少数派であることに劣等感を持つことも。。

 

たとえば「大学を卒業して20代で結婚、子どもが2人で持ち家、定年まで働き老後はゆっくり」というライフプランが長年「王道」とされてきました。これに伴い、20代で結婚していない人は、結婚には個人の自由があるにも関わらず「結婚していない自分は社会的にダメだ」と勝手に思い込んでしまいます。いえ、思い込むように社会ができていた、と言えるかもしれません。

 

こうした自分自身以外の圧力によって、セルフイメージが作られることもあるのです。

 

 

セルフイメージの種類

セルフイメージは包括的なあなたの自分像であるとお伝えしました。その包括的なあなたのイメージを作るセルフイメージは「身体的」「社会的」「能力的」「感情的」セルフイメージに分けることができます。

 

それぞれ詳しく解説していきます。

 

身体的セルフイメージ

身体的セルフイメージとは、自分の身体に対する認識やイメージのことです。自分の外見、体型、健康状態、体力など、身体に関するさまざまな要素についての自己評価です。

 

自分の見た目に対して肯定的でいられるか、否定的になってしまうのか。これは外的要因が多いことが指摘できます。

たとえば、親や友人から外見について肯定的なコメントを受けた経験や、テレビや雑誌で植え付けられた「理想的な体形」という固定観念など、身体像との比較などによって、ネガティブな身体的セルフイメージが形成されることもあります。

 

ポジティブな身体的セルフイメージを持つ人は、自分の身体に対して満足感を持ち、自信を持つため、より健康的な生活習慣を維持し、身体を大切にする姿勢が強くなります。

 

逆に、ネガティブな身体的セルフイメージを持つ人は、自分の身体に対して不満や不安を感じることが多く、無理なダイエットを強行し、最悪の場合拒食症やメンタルヘルス不調を患う恐れもあるのです。

 

メンタルヘルスについては以下をご覧ください。

メンタルヘルスとは?職場のメンタルヘルスケアの方法や疾患を解説

 

 

社会的セルフイメージ

社会的セルフイメージとは、自分が社会の中でどのように認識され、評価されているかについての自己認識を指します。これは、他者との関係性、社会的な役割、集団の中での位置づけなどの自己評価です。

 

たとえば社会的セルフイメージが高ければ外交的になり、人と簡単に打ち解けることが可能です。他者との関係において自信があるためコミュニケーション能力も高く、積極的に社会活動に参加する傾向があります。

 

逆に社会的セルフイメージがネガティブな人は他者との関係に不安や不満を感じやすく、社会的な場面での積極性が低くなる傾向にあります。

過去に家庭、学校や職場などで疎外感を感じることが多くあった場合も、社会的セルフイメージは低くなるでしょう。疎外感は「孤独」と結びつきやすく、内向的になりやすいといえます。

 

能力的セルフイメージ

能力的セルフイメージとは、自分の能力やスキルに対する認識や評価を指します。これは、学業、職業、趣味、スポーツなど、さまざまな分野における自己評価です。

 

能力的セルフイメージがポジティブな人は、スキルアップのための知識欲が高く、次から次へと新しいことへの挑戦を楽しむ傾向にあります。

 

能力的セルフイメージは、これまでに経験した学校での成績や評価のみならず、スポーツや趣味における成果も含まれ、もちろん職場でのパフォーマンスや上司からのフィードバックと評価もセルフイメージに直結します。

 

対して、能力的セルフイメージがネガティブな人は、自分の能力に対して不安や不信感があるため新しいことに挑戦することを避けてしまいがちです。

そのため、能力・スキルともに現状維持となるためキャリアアップに不利益な心理状態となりかねません。

 

能力的セルフイメージの高低差は、社会人としてのキャリア形成に大きな影響を与えると言えるでしょう。

 

 

感情的セルフイメージ

感情的セルフイメージとは、自分の感情に対する認識や評価であり、自分がどのような感情を持ちやすいか、感情をどのように表現し、管理するかについての自己評価です。

 

感情的なセルフイメージは、たとえば幼少期から感情を自由に表現することができ、かつ周囲から肯定的に捉えられてきた場合、自分の喜怒哀楽を素直に表現できるため、自分の感情に乖離が起こりにくくストレスとうまく付き合うことができます。

 

一方、感情表現を抑制される環境や、感情を否定される経験を重ねて成長した場合、自分の感情であってもそれをうまく理解できなかったり、適切に表現できなかったりするため、ストレスが溜まりやすくなると言われます。

 

たとえば、本来ならNOと言いたいことに対して、感情表現が難しく他人を優先してしまうため、自分に不利益な内容でも受け入れてしまう、といったことも、感情的セルフイメージの低さが影響していると考えられるのです。

 

また、感情のコントロールが難しくなるため、人間関係の構築が難しくなると指摘されています。

 

セルフイメージを高める方法

セルフイメージの高低は社会における自分自身の役割に大きな影響を与えます。セルフイメージの形成は幼少期からの積み重ねによって蓄積されますが、大人になってから書き換えることも可能です。

 

セルフイメージはどうやって高めることができるのかを解説いたします。

 

 

セルフイメージを認知する

セルフイメージを高めるためには、まず自分自身がどのようなセルフイメージを持っているのかを認知することから始めます。

 

セルフイメージを高める大前提として、自分がどういった人間だと思っているのかを把握していなければ、高めるべきポイントがずれてしまうからです。

 

まずは自分自身について深く考え、日常的な行動や考え方、感情の反応を観察し、自己評価のパターンを見つけましょう。

 

どういうことに対して喜怒哀楽を感じるのか、何に自信があって何に不安があるのかなど、自己分析から始めてください。

 

 

否定的な言葉を使わない

セルフイメージを高めるためには、否定的な口癖を治しましょう。とくに自分自身に対する否定的な言葉や表現は「自己暗示」となって自己評価を低下させる要因となります。

 

たとえば「どうせ自分には無理だ」「私はダメな人間だ」「こんなことしかできない」といった悲観的な言葉は自己否定の感情を強め、自分の可能性や能力を制限する可能性が高くなるのです。

 

同時に、物事を否定的に見る癖も手放していきましょう。たとえば上司から難しいプロジェクトを任されたなら、まず「自分にはできない」という否定的な言葉は使わず「成長の機会をもらえた」と肯定的に捉えてみましょう。

 

肯定的な言葉を使うことにより、物事を悲観的に捉える癖が和らぎます。この積み重ねが、新しいことへ挑戦する意欲へと繋がるのです。

 

 

達成癖を付ける

セルフイメージを高めるためには、達成癖をつけることが有効です。達成癖とは小さな目標を設定し、それを次々と達成していく習慣のことを指します。「小さな成功体験」とも呼ばれます。

 

達成癖をつけるためには、まず現実的で具体的な目標を設定します。たとえば、「毎朝10分早く起きる」「一日に1ページ読書する」「月曜日の朝は一駅前から降りて会社まで歩く」といった具体的な目標です。

 

また、これまで達成できてきた小さなことにも目を向けてみてください。たとえば、これまでの業務で褒められたことや、苦手だったことでできるようになった物事など、些細なことでも達成として捉えてみましょう。

 

「自分は目標を達成できる人間だ」という自己認識が強化され、セルフイメージが高まっていきます。

 

付き合う人を変える

セルフイメージは周囲の環境に影響を受ける場合もあります。たとえばあなたの周囲にあなたを否定的な言葉で攻撃する人がいるのであれば、付き合う人を変えることも有効な手段です。

 

良好な人間関係は自己肯定感を高め、ポジティブなセルフイメージを促進しますが、逆に否定的な人間関係はあなたから自信を奪う可能性があります。

 

また、キャリア形成において成長の機会も、付き合う人を変えることで訪れることがあります。同じような価値観や目標を持つ人々と親交を深めれば、モチベーションの維持に繋がり成長を助けてくれるでしょう

 

人付き合いは簡単に断捨離できるほどシンプルなものではありません。あなたを攻撃するような言葉や、モチベーションをさげてくるような発言をしてくる人はできるだけ距離を保ち、自分自身に集中するようにしましょう。

 

 

未完了のタスクを完了させる

何か未完成のままで放置されていることがあるなら、完了させることがセルフイメージの高まりに繋がります。

 

仕事のみならず日常生活であっても同様です。たとえば「お礼のメールをまだ出していない」「クローゼットの片付けが終わっていない」など、タスクが未完成のままであると無意識のうちに「できない」ことが意識に定着してしまいます。

 

こういったやり残しのタスクを完了させることで、達成感や満足感に繋がり、セルフイメ―ジが高まっていくのです。

 

なお、より達成感を高めるためには、タスクの完了に期日を設けることが効果的とされます。

「〇月〇日までに△△を完了させる」など具体的なスケジューリングをしましょう。

 

 

他人と比較しない

セルフイメージが低い人の性格的な特徴として、自分と他人とを比較する癖が指摘されます。他人の人生と自分自身を比較したときに劣等感が生まれてしまい、それが低いセルフイメ―ジと繋がってしまうためです。

 

セルフイメージを高めるためには、他人との比較をせず、自分自身を客観的に評価することが大切です。自分の強みや成長を重視し自分自身に集中することで、ポジティブなセルフイメージの構築が促進されます。

 

このように自分自身に集中し、他人と比較しなくなると、他人も尊重できるようになります。自分自身とは違う人格であり、能力もさまざまであることが認識できるため、他人を尊重し、その人の成功や成長を祝福できるような心の余裕が生まれやすいのです。

 

 

新しい挑戦をする

セルフイメージを高めるために最も取り入れていただきたいことは、新しい挑戦をすることです。新しい挑戦によって自分自身の能力や行動範囲が広がり、否応なしに自己成長を促進してくれます。

 

まず、新しいことに挑戦できている達成感、もちろんスキルを得たときの成功体験、新しい挑戦を通じて成功することで得られる自己信頼。このどれもがポジティブなセルフイメージに繋がります。

 

「自分は思っていた以上のことができる」という実感は、何にも代えがたい経験になるでしょう。

 

 

セルフイメージは「なりたい自分」の第一歩!

セルフイメージを高めていく過程では、新たな物事に挑戦する機会が多くなります。そのひとつひとつをクリアしていくたび、自分自身が成長していることに気付くでしょう。

 

セルフイメージを高めるとは、成功癖を付ける、成功を習慣づけることでもあります。言い換えれば、セルフイメージを高めるとは、地道な努力が実ることでもあるのです。

 

稀に、昨今SNSなどでは「セルフイメージを高める教材」として高額な費用で教材を売る行為などもある様子ですが、セルフイメージを高めるのに教材は必要ありません。

 

なぜなら教材はあなた自身であり、あなたを知ること、客観視することからセルフイメージの高まりは始まるからです。他人と比較することなく、自分自身に集中して、「なりたい自分」に近づいていきましょう。