ダイエットに朝ごはんは必要ない、むしろ朝ごはんを食べると太ると思っていませんか?
実は、朝ごはんを抜くと一時的に痩せたとしても、長期的にみると太りやすい体質になってしまうのです。
1日3回の食事の中で、一番大切なのは朝ごはんです。「時間がないから」「いつも食べないから」と朝ごはんを欠食していると、糖尿病などの重大な病気に繋がる可能性も高くなります。
ダイエットに適した朝ごはんの栄養の摂り方や簡単に続けられる朝ごはん作りの方法を管理栄養士がお伝えします。
生活習慣病にも繋がる!?ダイエット中に朝ごはんを抜くと太る理由はこれ!
朝ごはんを食べない生活が続いて1日の食事回数が少なくなると、身体はどうなるでしょうか?
まず、肝臓での中性脂肪やコレステロールの合成が増して体脂肪を蓄積しやすくなります。そして朝ごはんを抜いてしまうと昼食、夕食も代謝が低い状態が続き、結果的にダイエットには不向きなのです。
朝ごはんは夜ごはんよりも4倍も消費エネルギーが高い為、朝ごはんをしっかり食べる事で痩せやすく疲れにくい身体へ変化していきます。
朝ごはんを食べないとは血糖値が上がりやすくなる
私たちは寝ている間も呼吸をしたり体温を維持する為にエネルギーを使っています。例えば夕食を7時に食べて、次の朝の7時に朝食を食べれば12時間の空腹時間で済みますが、朝食を食べない人はお昼の12時まで17時間も食事時間が空いてしまう事になるので、その分午前中はエネルギー不足になり血糖値は下がり気味になります。
そこでいきなりラーメンチャーハン定食など、炭水化物の多い食べ物が入ってくると血糖値が跳ね上がりインスリンが過剰に分泌されてしまい、より脂肪をため込みやすい身体になります。このような生活が長年続くと糖尿病や肥満といった生活習慣病を容易に引き起こしてしまいます。
また、スムージーやプロテインは手軽に栄養を補う事ができますが、噛む必要が無いので満腹感が得られにくいという注意点があります。これらを利用する場合は噛む必要がある固形物+「朝ごはんの補助」的な役割で活用してみると良いでしょう。
ダイエット以外にもある!朝ごはんの素敵なメリット
朝ごはんを食べる事はダイエット以外にも、様々な嬉しいメリットがあります。
体温を上げる
人は眠っている間に深部体温が下がります。朝ごはんを食べる事により、寝ている間に低下した体温を上げて1日の活動の準備を整えます。季節を問わず温かいものを食べるようにしましょう。
体温を生み出す方法は2種類あり、1つは歩いたりして体を動かす事。もう1つは胃に入った食べ物を消化する事で熱を生み出しています。これを「食事誘発性熱産生」と言い、タンパク質を消化する時に1番多くこの熱量を生み出せるので、冷えを感じる方は特に朝ご飯には魚、肉、卵、大豆製品を意識的に摂るようにして下さい。
排便を促す腸の蠕動運動は筋肉によるものなので、タンパク質は毎食とる必要があります。
朝からタンパク質を食べる習慣が無いという方は、出来るだけ消化の良いものからスタートしましょう。温泉卵や魚の塩麹漬けなどが消化に優しいです。
体内時計をリセットしてくれる
体内時計という言葉を聞いた事はあるでしょうか?人の身体には体内時計という機能が備わっており、この時計に沿って自律神経や体温、血圧、ホルモンの分泌など、1日に必要な活動をコントロールしています。朝目覚める時間や夜に寝る時間などがこの時計によって決められているのです。
地球は1日24時間のサイクルで動いていますが、人間の体内時計はそれよりも少し長いと言われており、普通に暮らしているだけで誤差が生まれてしまうため毎日リセットさせる必要があります。
そのリセットに必要なのが、「朝の光」と「朝ごはん」からの刺激です。
体内時計は脳にある親時計と、筋肉や内臓に存在する末梢時計の2つがあり、脳の親時計は朝の光、末梢時計は朝ごはんを食べる事でリセットされます。朝ごはんをしっかり食べる事で腸が排便しようとしたり、腎臓が尿を出す準備をしたりと、体内時計が動き始めるのです。
体内時計が乱れると午前中にやる気が起きなかったり、寝ているはずなのに眠いといった不定愁訴を引き起こしやすくなります。
便秘を予防してくれる
ダイエット中の便秘でお悩みの方にも、朝ご飯は有効です。便秘の原因は便の「カサ」が少ない事でも起こります。おやつをよく食べている人は便秘になりやすいと言われていて、その理由はおやつを食べる事で本来必要な食事の量が減ってしまうからです。
朝ごはんを食べることにより、胃に食べ物が入った信号を受けて便を直腸(肛門に一番近い腸)へ送り出します。排便には油分も必要なため、汁物にはスプーン1杯のオリーブオイルをかけるのも効果的です。
朝起きたら、まず最初にコップ1杯の水分をとる事も忘れずに。
がんばらなくても栄養バランスが整いダイエットに効果的な簡単朝ごはんメニュー
朝ごはんを食べる事が大切なのは分かったけど、毎日作れるか心配……ついついコンビニへ足が向いてしまう……
という不安がある方も大丈夫!朝から作らなくても、朝ごはんは簡単に準備できます。
保護者の朝ごはんの欠食状況は子ども達の朝ごはんの欠食にも影響がありますので、少しでも良いので一緒に食べるようにしましょう。
ダイエットに適した身体作りの為の簡単朝ごはんのポイントは、エネルギーになる炭水化物(ごはんやパン)と体温を上げて筋肉の元になるタンパク質(魚、肉、大豆製品、卵など)を一緒に食べる事です。
朝からそんなに食べた事がないという方は(炭水化物)1日の活動に必要不可欠なエネルギー源になるごはんやパン、シリアル、グラノーラ、バナナなどの1品メニューからスタートしましょう。
今の朝ごはんを簡単に栄養アップする方法
朝ごはんの作り方に悩んでいる方は、サイドメニューを付け足して行くイメージで朝ごはんの内容に変化をつけると簡単に栄養バランスが整って行きます。
◎ごはんやパンなどの単品料理に栄養プラス術
+【タンパク質】豆腐やゆで卵や鮭フレークを使って筋肉をつけ、代謝を上げて脂肪が燃えやすい身体を作る。
+【ミネラル】野菜入りの味噌汁やカット野菜+ミニトマトで栄養の代謝をサポートし、ダイエットに必要な食物繊維も摂れて便秘対策にもなる。
◎さらに栄養をプラスしたい時はこちら
最後の仕上げにはイライラを防いだり骨の強度を維持する栄養素【カルシウム】を含んだヨーグルトに【ビタミン・ミネラル】を底上げできるフルーツを追加できるとグッと栄養バランスが整います。
夜ごはんのついでに朝のサラダを切っておく、おかずを多めに作って朝に食べるなど、
時短方法をフル活用しましょう。
朝はごはん派の簡単朝ごはんのポイント
ごはん(エネルギー)
おかず(筋肉になるタンパク質)
ここに、余裕があればヨーグルトや果物、野菜の入った味噌汁などのメニューをを
付け加えます。
【おかずになるタンパク質の工夫】
しらす、ちりめんじゃこ、温泉卵、納豆、鮭フレークなどを選びましょう。
ご飯には味噌汁があれば最高だけど、朝から作るのは面倒…という方は、夜に作った
味噌汁を鍋ごと冷蔵庫に入れ、朝食べる時に火にかけるとすぐに温かい味噌汁が食べ
られ、あっという間に簡単和食定食が完成しますよ。
朝はパン派の簡単朝ごはんのポイント
パンは単品で食べると血糖値が上がりすぎてしまうため、必ずおかずを用意しましょう。
【おかずになるタンパク質の工夫】
トーストをチーズ+シーチキントーストにしたり、目玉焼きを乗せるだけでタンパク質を補えます。野菜の入った温かいスープで体温を上げましょう。
栄養バランスの事をもっと知りたい方はこちらの弊社ブログを参考にして下さい
食事バランスガイドは栄養を簡単に整える事ができる便利なツール!
https://www.lifesupport-service.com/blog/20230217/
コンビニで栄養バランスが整う朝ごはんはこれ
次の日は出張で朝が早いなど、ゆっくりと朝ごはんを食べられない時でも
1日の活力となる朝ごはんは大切にしてほしいと思います。
朝ごはんで必ず整えておきたいのは炭水化物とタンパク質でしたね。
この2つは欠かさないように、コンビニで朝ごはんを選んでみましょう。
【炭水化物】
おにぎり、パン、シリアルバー、バナナ
【タンパク質】
ゆで卵、温泉卵、焼き魚、豆乳
この2つの栄養がミックスされている商品を選ぶ事も良いですね。
【炭水化物+タンパク質】
肉まん、サンドウィッチ、チキンサラダパン、水餃子スープなど
これ以外にもまだ食べられそうであれば、栄養バランスを意識してカット野菜やヨーグルトを追加してみましょう。
まとめ
いかがでしたか?朝ごはんを食べる事はダイエットや生活習慣病の予防にも大切だと
分かっていても、共働きの世帯だと朝ごはんの準備は大変です。
まずはバナナやヨーグルトなど、調理のいらない簡単な物からでOKですので、自身の仕事の予定やライフスタイルに合わせて朝ごはんを食べる習慣作りをスタートし、今日出来なかったら明日頑張ろうという風に完璧を目指さず、継続しやすい方法を探してみて下さいね。